アーティストとともに過ごす時間「みどり福祉ホーム×砂連尾理」

  • Client : STスポット横浜
  • 監督・撮影・編集 : 上田謙太郎

"ダンサーの砂連尾さんとは舞台作品『老人ホーム・REMIX 復興ダンゴ』を一緒に創った中で、それ以後何度かご一緒させてもらっている方です。砂連尾さんについては、本当に不可思議な、宇宙人のような、想像の外にある存在だと感じています。まるで彼自体が一つのメディウム=触媒として存在しているようです。あるいは「宇宙から来た石」。『不気味なものの肌に触れる』という砂連尾さん出演の映画がありますが、そのタイトルはまさに砂連尾さんそのもの。砂連尾さんというメディウムが現前すると人々はいろんな反応をします。このダンサーが動き始めると、人々は様々な反応を見せます。彼に触れるか触れないか、人々は戸惑い、喜び、怒り、微笑みます。拒否反応、呼応、共鳴、無関心を装う…。様々です。そういう触れ合いの中から、気がつくとダンスの言語がぶわーっと表出していくのを見て、ダンス作品を撮っているような体感になります。

触媒、メディウム、砂連尾さん。ただ触れるというだけの行為が、とても特別で尊いものに感じました。

みどり福祉ホームさんでのプログラムだったのですが、私が思ったのは「福祉施設の日常は楽しそう」。日々の現場を支えるスタッフの方々の愛とユーモアでそうなっているのだと思います。日々大変なことはたくさんあるとおっしゃっていましたが、僕の印象はそうなのです。福祉施設の日常を知る上でも見てもらいたい映像です。"